男性が料理をする時代に ― 息子夫婦を見て思うこと

男性が料理をする家庭が増えた時代

今の時代、男性が普通に料理をする家庭は珍しくなくなってきました。
私たちの世代はまだまだ「家事は女性の役割」という価値観が強く残っていて、男性が料理をする姿はほとんど見られませんでした。私自身も「なぜ女性ばかりが家事を担うのだろう」と不思議に思いながら、苦手な料理に苦しんできたのです。

息子夫婦の自然な家事分担に驚く

そんな私にとって驚きだったのは、息子夫婦の姿でした。結婚してまだ1年半ほどですが、息子が料理を担当し、他のゴミ出しや洗濯、掃除などを奥さんが分担していると聞きました。
「えっ、そんなことが普通に許されるの?」と心がざわついたのも正直な気持ちでした。私の中に染みついた古い価値観は、とても根強いものだったのだと思います。

夫の価値観も少しずつ変化

夫もまた「男は厨房に入らず」と育てられた世代です。結婚当初は「家事は私の仕事」と決めつけられ、俺は外で稼いできている。家の中のことぐらい、簡単なことや、というのが主人の言い分でした。簡単といわれ、簡単に家事をこなせない私はいつもその言葉に苦しんでいました。私は何度も言い争いを重ねてきました。
単身赴任中も自炊は続かず、家のことには全く関心を持たない夫でしたが、最近周囲の若い人たちが普通に料理をしている姿に触れるうち、少しずつ考えが変わってきたようです。

今では毎週末に当たり前のように味噌汁を数日分作ってくれるようになりました。これまでにはなかった大きな変化です。そして料理の大変さを理解してくれたことは、私にとっては大きな喜びです。息子の姿に刺激を受けたのかもしれません。

男性も料理が出来たほうがいい

自分で料理ができることは、健康のためだけでなく、将来もし私が病気や入院をしたときにも必要な力になります。男性であってもできるに越したことがありません。
私の父親も全く何もしない人です。母親もそれが当たりまえとして生きてきたのですから、本当に大変だっただろうと思います。人間が時代時代に思い込まされ来た価値観というものの根強さを感じます。「価値観というのは、時代によって変わる」ということを、もっと多くの人が当たり前に感じるようになればいいのになと思うのです。これまでの古い時代の価値観は、もっと簡単に切り離し、時代に応じて柔軟に切り替えれば、皆生きやすくなるのになと思います。

夫婦で助け合うこれから

これからの人生、夫婦で助け合いながら暮らしていけることが何より大切だと感じています。息子夫婦の姿と、少しずつ変わってきた夫を見て、時代の変化を実感すると同時に、「なんていい時代になったんだろう」と心から思います。

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