🌿 最終話:言葉にして見えてきたこと

長い間、私はただ「穏やかに暮らしたい」と願ってきた。
けれど、その願いを言葉にすることさえ難しかった。
相手を傷つけないように、
波を立てないように、
自分の心の奥を静かに閉じて生きてきたのだと思う。

でも、ようやく気づいた。
言葉にすることは、誰かを責めることではなく、
自分の中の痛みをやさしく照らすことだと。
言葉にして初めて、心は整理されていく。

夫のことを思うとき、
私は今でも「感謝」と「疲れ」が交互にやってくる。
彼には確かに行動力があり、責任感があり、
私たちの生活を支えてくれた。
そのおかげで、今の暮らしがあることは間違いない。

けれど同時に、
私は静かさを愛する人間だ。
刺激ではなく、安心で満たされたい。
穏やかで、何も起こらない日を大切にしたい。

かつての私は、それを“わがまま”だと思っていた。
でも今は違う。
静けさを望むことは、心を守ること。
そしてそれは、これからの私の生き方だ。

人は誰しも、自分のリズムで生きる権利がある。
夫のリズムと私のリズムは違う。
だからこそ、私は私のリズムを大切にしようと思う。
もう、誰の怒りにも、焦りにも巻き込まれずに。

これからの人生は、
穏やかで静かな光の中を歩いていきたい。
日々の小さな幸せに感謝しながら、
静けさの中で、自分をゆっくり取り戻していく。

👉 まとめ記事はこちら →夫婦のこと – Evolving Bonds

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